Text

 これは残酷なゲームです。
 欲望と狂気と小さな祈りのゲームです――――




人狼の館16





 絶望と共に目覚めた一同には、容赦なく現実のみが叩き付けられる。
 戸惑いと共に目覚めた彼らが訪れた先には、白い肌を赤い鮮血に濡らした娘が胎児のように丸まって事切れていた。


正則「うそ……だろ……? なあ、おい、っ!?」


 正則が必死に揺り起こしても、は一向に目覚める気配を見せない。正則の込める渾身の力に押されて、ただがくがくと身体を震わせるだけである。


清正「馬鹿、な……。なぜ、遊戯が終わらない? 俺達はどこで間違えたんだ!?」

三成「……落ち着け。正則、清正」

正則「ふざけんな、頭デッカチ! てめぇ、昨日これで遊戯は終わるって言ったじゃねぇか! なんで終わんねぇんだよ? なんでが死んじまったんだよ!?」

三成「それは……今、考えている。とにかく落ち着け」

元就「もう疑う理由はないだろう。左近は人狼ではなかったという事だよ。つまり本物の共有者だった。そして、くのいちと三成が……偽者だという事さ。私の占いではくのいちは白だったよ。つまり彼女が狂人で、三成が人狼だという事だね」

三成「なっ、ふざけるな! 左近が人狼でなかった証拠はない!」

元就「では、君の占い結果を聞こうか」

三成「……」

元就「どうしたんだい? 答えられない理由でもあるのかい?」

三成「……清正だ。清正が黒だった。俺の結果はこうだ」

清正「なっ!? 三成! 本気で言っているのか!?」

正則「おい! おかしいだろーが! ァ千代に左近に甲斐姫。で、清正も人狼だっていうのか!? じゃあ、元就は何なんだよ!」

三成「それは……人狼勢力の何者かという事だけは確かだ。ァ千代、左近、甲斐姫、清正、元就……この五人のうち少なくとも一人は、濡れ衣をかけられた人間だと思わなければならん」

元就「やれやれ。ずいぶん突拍子も無い話だね。いい加減、負けを認めたらどうかな?」

くのいち「あたしは……三成の旦那を信じます。あたしにとっては、左近の旦那は偽者だったし」

正則「でもよぉ、じゃあ誰が人間だったってんだよ? 三成の占いじゃ、左近と清正が黒なんだろ? 本物の霊能者だった半兵衛はァ千代が人狼だって言ってたんだぜ? 甲斐姫と元就、二人の偽者の正体が謎じゃねーか」

清正「そうだ。仮に狂人が騙っていたとしても、狂人は一人しかいない。二人も偽者を騙るのは不自然だ」

三成「どこかの前提が間違っていた可能性がある……」

元就「それは言い出したらきりがないよ。どちらにしろ、私の投票先は決まっている。三成、君に入れさせてもらうよ」

清正「俺もだ。三成が俺に黒判定を出した時点で、俺にとってお前は偽者だ。俺は三成に投票する」

三成「わかった……。人外とこれ以上、議論を交わしたところで意味が無い。俺はお前だ、清正」

くのいち「あたしも清正の旦那に」

清正「正則。お前はどうだ?」

三成「俺と清正、どっちを信じる?」

正則「お、おいおい、ちょっ、待てって……。それってもしかして……俺が、決めるのか……?」


 三成と清正に二票ずつ振り分けられた今、すべての決定は正則に委ねられていた。
 マジかよ、と正則は慄きつつ呟き、二人の幼馴染の顔をそれぞれに眺める。
 三成か、清正か、そのどちらかが嘘をつき、仲間を喰らった人狼だ。
 秀吉を喰らい、ねねに処刑の道を歩ませ、そしてまでも無残な躯へと変えた憎い敵――――
 正則はぐっと奥歯を噛み締めると、意を決した。


正則「俺は……」

選択肢
さて、これが最後の選択肢となります。
正則がどちらを信じるかによって、物語は別の結末を迎えます。
三成か清正、どちらを信じるかよく考え、投票先をお選びください。
1.三成に投票する
2.清正に投票する






































1.三成に投票する

三成→清正
清正→三成
正則→三成
元就→三成
くのいち→清正


正則「俺は……清正を信じるぜ!」

三成「なっ、貴様!? それがどういう事か分かっているのか!?」

正則「たりめぇだ! お前が大嘘つきの狼野郎だって事だろ!? てめぇが……てめぇらが、秀吉様もも……!」


 ぶるぶると拳を震わせ、今にも殴りかかろうとした正則の腕を清正が止めた。止せ、と真剣な顔でそれを制する。


清正「三成は処刑される。これで……全部、終わるんだ」

正則「そう……だよな。これで皆、復活するんだ! 秀吉様も、おねね様、も!」

三成「正則……。お前はきっと後悔する。俺を裏切り、清正を信じた事を」

元就「見苦しいよ、三成。投票は絶対なんだ。これ以上、何か言ったところで、恥をかくだけじゃないかな?」

三成「くっ、すべて貴様の思い通りか……」

元就「さぁ、処刑の時間だよ」


 天井からぶら下がった荒縄に三成が首をかけると、ぎしりとそれが厭な音を立てた。
 三成の体重を受けてぎしぎしと軋むその音は、今まで聞いたどの処刑の音よりも長く、重く響き続けた。
 そして、三成をぶら下げたそれが振動を止めると、辺りには静寂のみが立ち込めたのだった。


元就「さぁ、部屋に戻ろうか。明日になればすべて終わっているよ。すべて……」


七日間・昼 終了
<生存者>
清正(暫定白)、正則(暫定白)、元就(占い師?)、くのいち(共有者?)
<犠牲者>
秀吉、信長、宗茂、官兵衛、半兵衛、
<処刑者>
ねね、濃姫、ァ千代、左近、甲斐姫、三成
<呪殺>
幸村

end


正則にとって辛い選択でしたね。
これが運命の分かれ目です。
三成を選んだ皆様は、どうぞこちらへお進みください。
結末へ進む⇒








































2.清正に投票する

正則「俺は……三成を、信じる……」

清正「正則!? 正気か? 俺を疑っているのか?」

正則「信じたくねぇ……信じたくねぇよ。でも、じゃあ清正……教えてくれよ。お前、なんでおねね様に投票しなかった? 俺……ずっとその事が気にかかってたんだよ」

清正「俺がおねね様を見殺しになんて出来るはずないだろ!? 馬鹿言うな!」

正則「違う、違うぜ、清正ぁ。本当のお前ならどんなに辛い選択だって、おねね様のいう事きいたはずだろ? なんでだよ? なぁ、なんでなんだよ?」

三成「愚問だな。それは清正が人狼で、おねね様が獲物だったからだ。それ以外に答えは無い」

清正「三成っ! お前は……ずっと俺を疑っていたのか?」

三成「当然だ。あの時はまだ暫定白を疑うべきではないという判断に、従ったまでだ。占い結果でお前が黒と確定した以上、こうなるのは当然の結果だ」

正則「すまねぇ、すまねぇ、清正ぁ。でも、お前が本当に人間なら、すぐに復活できんだろ? な? な? だったら俺は、こうするぜ……」


三成→清正
清正→三成
正則→清正
元就→三成
くのいち→清正


清正「正則、三成……俺は……ずっとお前達の事を、兄弟のように思って来た……」

三成「ああ……、俺もだ。だが、お前らはまで喰らった。これ以上……捨て置けん」

正則「清正……。お前のいう事に間違いなんてなかっただろ? だったら今回も教えてくれよ。全部終わったら、何時もみたいに馬鹿って言ってくれよ。な?」

清正「……」

三成「時間切れだ。さぁ、処刑を始めるぞ」


 天井からぶら下がった荒縄に清正が首をかけると、ぎしりとそれが厭な音を立てた。
 清正の体重を受けてぎしぎしと軋むその音は、今まで聞いたどの処刑の音よりも長く、重く響き続けた。
 そして、清正をぶら下げたそれが振動を止めると、辺りには静寂のみが立ち込めたのだった。


三成「さぁ、これで本当に終わる。明日になれば、すべてが終わっているだろう……」


七日間・昼 終了
<生存者>
三成(占い師?)、正則(暫定白)、元就(占い師?)、くのいち(共有者?)
<犠牲者>
秀吉、信長、宗茂、官兵衛、半兵衛、
<処刑者>
ねね、濃姫、ァ千代、左近、甲斐姫、清正
<呪殺>
幸村




end


正則にとって辛い選択でしたね。
これが運命の分かれ目です。
清正を選んだ皆様は、どうぞこちらへお進みください。
結末へ進むへ進む⇒