アーサーヘタレてます。フェリが黒いです。
史実ネタっぽいようなそうでないようなあいまい設定。
問題ない方はどうぞ。
075.絶交
利がなくなれば、同盟などもはや邪魔な楔にしかならず。
かつて交わした約束は、容易く同盟破棄という新しい約束によって白紙に戻る。
繋いだ絆も、交わした口づけも、暖かなぬくもりも、優しい眼差しも ――――
すべて、過去のものへ。
「今までお世話になりました」
「あ……」
深々と両指を揃えたの潔い態度に、アーサーは言葉を失った。
永遠の同盟などありえない。それこそ一つの国にでもなってしまわない限り、ずっと共に在ることなどない。そんな事は分かっている。自分は国なのだから、何ひとつ自分で選ぶ事の出来るものなどない。
だが……
「どうかお元気で」
まるで三行半を突き付けられる夫の気分。
やましい事があるわけでも、自分に非があるわけでもない。
だが、こんなにもあっさりと、国と国の絆は断たれてしまうものなのか。こんなにも簡単に、何事もなかったような顔が出来るのか。
ついにアーサーは何の言葉も返すことなく、の背を見送った。
どうして。なんで。と、ぶつけ先のない詮無き問いが胸を満たす。
しばし忘れていた孤独感が、まるで生き物のように足元から這いずり上がる。
「待……っ!」
たまらずアーサーはの後を追った。
扉を勢い良く開け放ち、廊下を駆ける。
と、門を曲がったところで、アーサーは向こうからやって来た人影へと勢い良くぶつかった。
「……っ、悪い!」
短い謝罪の言葉を口にして、一秒でも惜しいと言わんばかりにの後を追う。
否、追うつもりだった ――――
「もう間に合わないよ」
アーサーのぶつかった男は、小さな、だがはっきりと耳に届く声で呟くように告げた。
「!?」
驚いて振り返ると、柔和な表情のラテン男がこちらを肩越しに振り返り見ている。
柔らかなその顔と、先ほどの言葉が釣り合わずアーサーは混乱と共に眉根を寄せた。
「間に合わないよ。俺の部下に車で送らせたから」
フェリシアーノは微笑みを浮かべたまま、ゆっくりと身体をアーサーの方へと向けた。
「間に合わないよ。アーサーはもうあの子のなんでもないんでしょ?」
アーサーは目を見開く。
フェリシアーノは微笑みを唇に載せたまま、ゆっくりと目を細め、
「ねぇ、昔のオトコは消えてくれない?」
end
イタリア関係ないだろおおおおおお! と絶叫中の英国紳士に代わりお詫び申し上げます。
はい、関係ないです。実にすみません。
そもそも日英同盟なくなったの、四国協定が原因らしいので、
アルかフランシスに言われるならまだしも、フェリには言われたくないですね!
三国同盟の布石のような感じのようで、やっぱり関係ありません。
つまり書きたかっただけです。実にすみません。